皆様よくご存じの物流系業界紙「物流ニッポン」に4月から原則月に一回のペースで1年間、「ちょっといっぷく」というコーナーにコラムを掲載することになりました。右は先日の掲載文と執筆者紹介の記事です。
掲載文「80歳目前の独立決断」が見えにくいので、以下に転記しておきます。
『今回からこのコラムに登場することになった。どうかよろしくお願いします。
私は本年10月で満80歳になる。つまり傘寿だ。子供の頃に習った童謡「船頭さん」の一節に「村の渡しの船頭さんは今年六十のお爺さん」とあるが、今やそれをはるかに超える年齢に達した。そして私は天下人ではないが、今では織田信長が幸若舞「敦盛」の「人間50年 下天の内をくらぶれば 夢幻のごとくなり」と吟じ舞った時の心境や、豊臣秀吉がどういう思いで「浪速のことは夢のまた夢」と詠んだのか、何となく実感として分かるようになった。
来し方を振り返ると何度か大変動があった。最初は物心つく前、敗戦に伴い民主主義国家に変ったことだ。その後はニクソン・ショック、第1次・第2次オイル・ショック、バブル経済の崩壊、リーマン・ショック等々。それに大災害も数多くあった。今も人類はコロナウイルスというパンデミックに苦しんでいる。また、最近もロシアによるウクライナ侵攻のように、愚かにも繰り返される人種や宗教、領土、体制を巡る戦争や紛争も起こっている。その上、国際化と情報化の波も急速に押し寄せてきた。
そうした中、鴻池運輸の取締役会長を昨年6月に退任し、物流業界団体の役職もすべて降り、「辻 事業サポート事務所」を設立した。この判断は歳のせいではなく、「新たな挑戦に臨みたい」との気持ちからだ。ビジネス界に50年以上身を置き、学んだ知識・経験を、今後はフリーな立場で若い世代を中心に伝えていきたいと考えている』
物流ニッポン
2022年4月1日付4面と1面に掲載されました。