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2022年06月28日

業界紙コラムに掲載された4回目の執筆文を紹介します

6月28日付「物流ニッポン」紙の5面「ちょっといっぷく」コーナーに「見せない努力に学ぶ」と題して掲載されました。記事の文字が小さいので以下に転記しておきます。

私の「座右の銘」は、月並みだが「日々努力」だ。「一に努力、二に努力、三、四がなくて五に努力」。私はこの言葉を小学校時代の担任の先生から叩き込まれ、今日まで心に刻んできた。「努力」の大切さを説く格言は枚挙にいとまがない。例えば「才能は有限、努力は無限」「努力に勝る天才なし」、そしてあの著名な発明王エジソンも「天才とは1%の霊感と99%の努力」という言葉を残している。

1日は24時間、1年は365日、これは万人平等だ。これをどう使うかは個人の問題であり価値観、人生観による。しかしどんな職種であれ、その道を極める、あるいは頂点を目指すなら、それなりの「努力」と全うするための「克己心」が不可欠だ。

私は「努力」には二通りあると考える。一つは他人から見える「人並みの努力」。もう一つは「見えない・見せない努力」。後者の有無が大きな違いを生む。端的な例がプロスポーツだ。企業経営者の場合は弱点を組織力で補えるが、スポーツの世界はプレイヤーの姿が一目瞭然。結果が全てでごまかしが効かない。

例えば野球では大谷翔平選手、そしてゴルフでは松山秀樹プロ。世界の頂点に立つプロはファンサービスやマスコミ対応をそつなくこなす一方、注目される中で結果を出す。その裏には類まれな素質に加え、他人が人生をエンジョイしている間も、ひたすら心身を鍛える「見せない努力」と、「克己心」が並外れているのだと思う。華やかさの裏にある孤高の求道者の姿だ。私たち企業人も、一流のプロスポーツ選手の厳しさから学ぶべき点が多い。