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2023年02月24日

業界紙コラムに掲載された12回目の執筆文を紹介します

表記の件、2月24日付「物流ニッポン」紙の5面「ちょっといっぷく」コーナーに『世界の常識と非常識』と題して掲載されました。右側の画像では記事の文字が小さいので以下に転記しておきます。
なお、昨年4月から毎月1回、1年間という前提で弊事務所代表 辻がお引き受けされた物流専門紙「物流ニッポン」への寄稿も、次号(3月24日掲載予定)でいよいよ最終となります。
お忙しい中お目通しいただいた皆様、並びにご鄭重なるコメントをいただいた方々に心からお礼を申し上げますと共に、今後とも何卒よろしくご指導ご鞭撻のほど、お願い申し上げます。

 以前、ある大学で講演するに先立ち、事務局から「中には講義中に『弁当を食べる・化粧をする・帽子をかぶったまま』の学生がいるが、気にしないでほしい」と言われ唖然とした。注意すると、逆に「なぜ悪いのか」とけげんな顔をするそうだ。これは例外的と考えたいが、従来の「常識」は通用しないのだろうか。本来、「常識」とは理屈ではなく「悪いものは悪い」ということであり、社会人として生きていく上で最低限守るべき暗黙のルールやマナーだ。これは学校教育というより家庭内の「しつけ」の問題と考える。
 一方、国家レベルで「日本の常識は世界の非常識」と揶揄される事例がある。その最たるものが「ジェンダーギャップ(男女格差)」だ。世界経済フォーラム(2022年)によると、我が国は146カ国中116位にランクされ、先進7カ国では最下位。遅々として進まぬ改善に見切りを付け、国外に脱出する女性が増えていると聞く。職位・処遇は性別ではなく「資質」「適性」で査定すべきではないか。働き方改革も必須だ。このほかにも「水や安全(保障)はタダ」や「一国平和主義」は、もはや許されない世界情勢だ。
 「沈黙は金なり」も今や日本人の美徳では済まない。地球上には様々な人種・民族、それに異なる宗教や言語、文化が多数混在する。相違点を理解し、認め合うことが大切だ。それが国際化の原点と考える。同時に民主主義に基づく先進国として、基本的なルール(自由・平等・人権)については、グローバルスタンダード(世界の常識)に照らし、「非常識」は是正すべきだろう。