物流情報の専門誌『カーゴニュース』紙に『ストライク社「24年問題」とM&Aテーマにセミナー』と題された記事が掲載されました。弊事務所辻の発言部分のみ以下に抜き出しておきます。
『元鴻池運輸会長でトラック協会の要職を務めた辻氏は、トラック運送業界が適正運賃を収受できない理由は、事業者間の過当競争にあるとし、「圧倒的多数を占める中小零細事業者は価格交渉力をはじめ労働条件改善への交渉力は極めて弱く、荷主にとって都合の良い『買い手市場』だ」と指摘。「経営の安定を図るには少なくとも50台程度の事業規模が必要。安全やコンプライアンスの面でも、規模が小さい事業者ほど労災や指導件数が多い」と述べた。
単独で50台規模に引き上げるのは容易ではなく、協同組合や持株会社方式による経営統合も事業規模拡大の手段であるとし、「持株会社の場合、参加者が望む社名を残すことも可能だが、小異を捨てて大同につく決意が必要」と強調。「現状では中小規模の事業者は生かさず殺さずの状態が続き、共倒れになりかねない。追い込まれてからでなく、多少ゆとりのあるうちに、自ら道を切り開く気概をもつことが経営者の責任だ」と語った』 2023年8月29日『カーゴニュース』掲載