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2021年08月20日

「ツキとは何だろうか」

スポーツでもビジネスでも「ツイてる・ツイてない」とか「運がよい・悪い」ということをよく耳にします。スポーツの場合は力が拮抗しているほど、「ツキ」が勝敗の行方を決めるように思います。競馬のような賭け事やマージャンでも、いわゆるビギナーズラックで、初心者でもなんとなく勝つことがあります。これでのめり込んで破滅した例もあります。

勝負に生きたプロ野球・野村監督の語録に「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」があります。確かに勝負事では何となく「勝った」や「うまくいった」ということがあります。しかし同監督が言いたかったのは、負けたのは「ツキ」のせいではない理由が必ずあり「そこから学べ」ということだと思います。これはビジネスの世界でも鉄則です。

なお、過ぎ去ったことは事実として残っていますが、例えITやAIの時代においても「一寸先は闇」、つまり「予想・予測」は出来ても「予知」は無理です。

そうすると、どうすれば「ツキ」とか「運」を呼び込めるのか。例えば「陰徳あれば陽報あり」とか、「先祖を崇めよ」と言われます。ほかにもいろいろ言われます。縁起を担ぐ場合もあります。しかし、いずれも決め手ではありません。「ツキ」を科学的に解明し、その上、自由にコントロールできればノーベル賞以上だと思います。

以上のように、残念ながら私たちは「ツキ」を思い通りには出来ません。しかし試合で「流れが来てる」とか「相手に行ってる」と言うように、「ツキの流れ」を感知することはできます。そして「流れが悪い時」に必要なことは「耐え忍ぶ」ことです。これは今のコロナ禍にも当てはまることです。いずれ事態は必ず好転します。その時に備えることです。

なお、極力「ツキ」や「運」に左右されないためには「実力」を磨くことです。スポーツでは練習により「体幹と技」を鍛錬することであり、ビジネス人の場合は自己啓発です。そういった「努力」によって鍛えられるのが「人間力」です。すなわち知識力・技術力・情報力・洞察力・直観力・人を見抜く眼力、等々です。もちろん経験を積むことも大事です。体験的に見ると「器用ではないがコツコツ努力する人(持久力-Sustainabilityがある人)」が、結果として事を成しているケースが多いように感じます。

発明王エジソンは「天才とは、1%のひらめきと99%の努力である」という名言を残しています。また、「才能は有限、努力は無限」という言葉もあります。その道の頂点に立った人物ほど「努力」の大切さを知っています。

私たちも「運」や「ツキ」のせいにする前に、「人事を尽くして天命を待つ」という境地に至るまで「やれることはやり尽くしたか」、つまり「努力したか」を自問自答すべきではないでしょうか。これは自分自身に突き付けた言葉でもあります。 

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