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2024年04月19日

ちょっと気になる記事・話題(133)

先週、4月12日(木)~15日(日)、ゴルフの四大メジャー大会の一つであるマスターズ・トーナメントが、米国ジョージア州オーガスタ・ナショナルG.C.で開催されました。私は連日テレビ観戦 (日本時間午前4時~)したため、いささか寝不足状態になりました。優勝したのはスコッティ・シェフラー選手(米国、27歳)で、通算11アンダー、2位と4打差の2年ぶり2回目の優勝でした。さすがに世界ランキング1位だけあって圧倒的な強さを見せました、3年前に日本人として初めて同トーナメントで優勝した松山英樹プロは、7オーバーで38位に終わりました。
なお、四大メジャー大会とはマスターズ・トーナメントのほか、全米オープン、全英オープン、全米プロゴルフ選手権のことです。そしてこの大会のすべてを制覇したプレイヤーに対しては、最高位のグランドスラムの称号が与えられます。これまでグランドスラマーとなった男子ゴルファーはジーン・サラゼン(米)、ベン・ホーガン(米)、ゲーリー・プレーヤー(南ア)、ジャック・ニクラウス(米)、タイガー・ウッズ(米)の5名です。
私はこれまで様々なプロアマ大会で、数多くの男子・女子プロと一緒にラウンドする機会がありました(その割に上達せずですが)。プロは我々アマチュアではとても及ばない圧倒的飛距離と、フック、スライス、高い球、低い球を自由自在に打ち分けます。どのプロもほぼ同じ球筋・飛距離で「さすがプロ」という印象です。プロテストに合格している以上、才能や技術にさほど優劣はないと思うのですが、何度も優勝するプロもいれば一度も勝てないプロも大勢います。どこが違うかといえばメンタルの強さ(self-control)と、コース・マネジメント力(状況判断力)だと思います。それがどれだけイメージ通りの球を打てるかに繋がるのだと思います。 

■■最近想ったこと・注目したこと:
■世界経済見通し(IMF):
IMF(国際通貨基金)はこのほど、四半期に一度の世界経済見通しを公表しました。それによると2024年の世界経済成長率は前回(本年1月)の予測より0.1ポイント高い3.2%になると上方修正しました。足元の世界景気については「不均等な成長ではあるが、底堅さを保っている」と強気の見方を示しています。
特に好調でけん引役となっているのが経済規模で世界の1/4を占める米国経済です。インフレ抑制のため政策金利を大幅に引き上げましたが、軟着陸(ソフトランディング)に成功したと評価しています。IMFは米国の実質GDPはコロナ禍前の2019年から2025年 (予測値)にかけ13%の伸びを見込んでいます。日本の1.8%、ドイツの2.2%とは大きな差があり、米国経済の強さが突出しています。
ただ今後のリスク要因としてイスラエルーハマス紛争がイラン等、反ユダヤ周辺国を巻き込み拡大すると、たちまち原油価格の急騰につながり、世界的なインフレが再燃します。今後の世界経済は米中分断の影響や、様々な地政学リスクに晒され不安定な状態が続くと思われます。 

■中国経済の動向:
中国政府が16日発表した2024年1~3月のGDPは前年同期比5.3%増となりました。電気自動車(EV)などの生産・輸出や官製投資によって景気を底上げたことになります。この成長率は前期(2023年10~12月)の5.2%より拡大しています。予想を上回る高成長の背景には生産拡大があります。特に電子部品やEV向け充電設備が好調なようです。そして国内で底入れが見えない不動産不況と消費不振を補うため輸出に注力しており、特にEVや太陽光パネル、鉄鋼製品の増産に伴う安値輸出(デフレの輸出)は国際相場の下落をもたらし、欧米を中心に摩擦を生じています。例えば米国テスラ(EVメーカー)は中国製の安値攻勢で経営戦略の見直しを迫られ、世界の従業員(約15万人)の10%以上を削減する方針を打ち出しました。 

■アジア新興国・地域の経済成長予測(アジア開発銀行-ADB):
ADBが分析対象とする「アジア新興国・地域」は、中国やインドを含む46ヵ国を指します。地域全体のGDPの前年比伸び率は24年と25年がともに4.9%と、23年の5.0%からほぼ横ばいと予測しています。地域全体の足を引っ張るのが中国の景気低迷で、中国を除いた場合の成長率見通しは24年が5.0%、25年は5.3%に拡大すると試算しています。一方、経済が低迷する中国とは対照的に、インドは好調な個人消費や輸出拡大を通じて7%台の高成長が見込まれます。また東南アジアでもフィリピンやベトナムは6%台の成長率を維持するとしています。 

■中国の影響力・存在感の高まり:
世界貿易における中国の存在感が高まっており、現時点で中国との貿易額が米国を上回る国は約150ヵ国に対し、米国との貿易額の方が大きい国は60ヵ国弱となっています。我が国も2002年以来、最大の貿易相手国は中国です。
なお、シンガポールのシンクタンク、ISEASユソフ・イシャク研究所は2019年から、東南アジアの民間企業や政府、研究機関などに所属する有識者を対象に、毎年、「米国と中国の二者択一を迫られた場合どちらを選ぶか」という調査をしています。今年は1月3日~2月23日に実施し、東南アジア10ヵ国の1994名が回答しました。その結果、今回初めて「中国を選択する」との答えが50.5%と半数を超えました(昨年は中国は38.5%)でした。国別に見ますと中国を選択した比率が最も高かったのはマレーシアが75.1%(前年比+20.3ポイント)と最多で、次はインドネシアの73.2%(同+19.5ポイント)でした。両国とも中国からの投資を積極的に受け入れるなど関係強化を図っています。またラオスとブルネイでも中国を選択する割合が7割を超えました。米国を選択する割合が高かったのはフィリピン(83.3%)、ベトナム(79.0%)で、南シナ海問題を中心とした安全保障上の懸念が背後にあると思われます。
一方、「信頼できる国」として日本は1位で前年より比率が高まっています。休暇で訪れたい旅行先としても日本がトップに挙げられています。ところが経済規模では中国のGDPは世界2位で日本の約3倍、人口は日本の11倍以上の14.2億人という巨大市場です。経済面でアジア諸国が中国になびくのは必然的で、我が国がこれに対抗するのは無理です。しかし国民性や文化交流については日本への敬愛を強く感じます。こういった点を念頭に、今後、東南アジア諸国と経済・文化・安全保障面で、どう関係強化を図っていくかが課題です。

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