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2024年01月26日

ちょっと気になる記事・話題(122)

先週末、長野県JR松本駅から東へ約30Kmのところに位置する、美ヶ原高原(標高2009m)へのツアー旅行に参加(14名)しました。今回のツアーの目玉は雄大な雲海に浮かぶ北アルプス、南アルプスの山々と満天の星、それに日の出、日の入りの神秘的な光景でした。ところが事前の天気予報では現地は曇り・雨とのこと。
そして東海道新幹線で大阪から名古屋に行きJR中央本線に乗り換え、接続時間を含め約4時間で松本駅に着くと、やはり曇り空で細かな雨模様。これは残念ながら期待外れかとあきらめかけていました。そのため雲上に唯一ある宿舎「王ケ頭ホテル」の迎えのバスのドライバーさんが、「現地は晴れてます」とアナウンスした時は車中で歓声があがりました。雪道をバスで約1時間少々、途中でも雲海に浮かぶ北アルプス(穂高連峰や槍ヶ岳)を眺めることが出来ました。ホテルに着くとそこは360度ビユーのパノラマの光景。天気は快晴で北・南アルプスの山々に加え、遥か遠くに富士山の均整の取れた美しい姿も望めました。そして日没時には雲海に浮かんでいた太陽が少しずつ西に沈み、逆に翌朝は東の空から徐々に顔を出す太陽の輝きは極めて幻想的でした。この時期の温度は通常マイナス10度以下とのことですが、わたしたちの滞在中は精々マイナス5度程度でした。ただ残念ながら満天の星空は観ることが出来ませんでした。しかし食事は多彩な食材でおいしく、極めて満足度の高い体験でした。
こういった雄大な大自然に接しますと、若かりし頃、米国駐在中に訪れたオクラホマ州やネバダ州で、遥か遠いかなたの地平線から顔を出し、そして夕方には逆方向の地平線に沈んでいく真っ赤な太陽を眺めた時、人生観が変わったような境地になったことを思い出し感慨深いものがありました。
美ヶ原は四季折々で景色も咲く花や出会う野鳥もまったく異なるようです。是非、お勧めしたい観光スポットです。

■■最近想ったこと・注目したこと:
■ダボス会議が開催され、グローバル・サウスなど参加者の多様化が進む:
世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)が1月15日~19日、スイス東部ダボスで開催されました。今年のテーマは「信頼の再構築」で、120の国・地域から3000人近くが参加しました。今回は台頭著しい「グローバル・サウス」と称せられる新興国・途上国からの出席も多く、参加者の多様化が進みました。そして60ヵ国超の首脳が集い、中東情勢やウクライナ侵攻など地域紛争が主要議題になりました。今年は中国から李強首相、今年夏にオリンピックを開催するフランスのマクロン大統領、そしてウクライナのゼレンスキー大統領も参加していました。
また、生成AIのChat・Gptを手掛ける米オープンA Iのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)も登場し、「激動の世界におけるテクノロジー」と題して語りました。
なお、AIについては否定的な意見も根強く、WEFの調査では今後2年間で予想される最大のリスクとして、AIによる偽情報の拡散を挙げる割合が半数を超えており、欧米を中心にAIに対する国際的な締め付けが強まっています。私自身もこのままAIを野放図にしておくとコントロール不能になるリスクがあり、何らかの規制が必要と考えます。

■日本航空社長にCA出身の鳥取三津子氏が就任:
日本航空の次期社長にCA(客室乗務員)出身で、初めての女性社長の就任が話題になりました。このこと自体が日本の後進性を象徴しているように感じます。私は以前から人材の評価・処遇はジェンダーによるのではなく、あくまで本人の「資質」と仕事への「適性」で査定すべきと主張してきました。例えば戦闘機のパイロットになるための適性はかなり高度な基準です。男性でもクリアするのは容易ではありません。しかし世界では以前から、そして日本でも最近女性の戦闘機パイロットが誕生しています。それは当該女性に戦闘機のパイロットとしての資質と、適性があると認定されたからです。
13年前、私は関西生産性本部の北欧ミッションの団長として北欧(スェーデン、フィンランド)とドイツを訪れました。その時、女性の社会進出の現状を目の当たりにして、「日本がいかに遅れているか」を思い知らされました。訪問先のアポを取るにあたって「女性の参加者はいるのか」と質されたそうです。幸い23名の団員の中に女性が2名含まれていましたので問題は生じませんでした。我が国では未だに様々な業界の会議・会合で、女性は少数或いは皆無という男社会で、昨年における日本のジェンダーギャップ指数は125位で過去最低とされ、世界から大きく遅れています。
現在、はっきり申し上げ我が国の社会・経済は「負のスパイラル」に入っており、このままでは「蟻地獄」に吸い込まれていき、やがては野垂れ死にします。これを避けるにはいわゆる「日本の常識は世界の非常識」といわれる、いくつかの要因を徹底分析し、具体的な対策を講じ「グローバルスタンダード」に一歩でも近づけることです。

■「ゾンビ企業」、3割増加:
本業の利益や配当金で借入金の支払い利息をまかなえず、金融機関によるリスケ(返済計画の見直し)や政府による資金繰り支援などで延命している企業をゾンビと呼びます。帝国データバンクの集計によると、2022年度は前年度比3割増の約25万社に増加し、11年ぶりの高水準となりました。その結果、22年度のゾンビ企業の比率は前年度比3.6ポイント上昇し17.1%に達しました。リーマンショック後の09年に金融機関の返済猶予や支払い期限の延長を求めた中小企業金融円滑化法が成立し、11年度は27万4000社まで膨らみましたが、その後は減少し、コロナ前の2019年度は14.8万社まで減りました。ところがコロナ禍への緊急対策として政府が2020年春に実質無利子・無担保融資(ゼロ・ゼロ融資)を始め、2022年9月末現在の利用数は245万件、金額で約43兆円の融資を実行しました。このゆるい融資は本来融資を受けられないような企業も延命させることになりました。医療では地震など自然災害時に多数の傷病者が発生した際には一人でも多くの命を救うため、傷病の緊急度や重症度に応じて治療優先度を決める「トリアージ」が実施されます。産業界においてもこういったシステムが必要と感じます。さもなければ企業の新陳代謝は進まず、結果としてゾンビ企業への国の財政負担は増大するばかりで、しかも生産性は上がらないという悪循環に陥ります。いや、既に陥っています。

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