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2022年10月07日

ちょっと気になる記事・話題(62)

■理想の上司
先日の新聞に、日本能率協会が今春の新入社員を対象に実施した意識調査の結果が掲載されていました。それによると、理想の上司や先輩が持つ資質を3つ選ぶ設問に対して、「丁寧な指導」がトップで71.7%、ついで「言動が一致している」36.7%、「ねぎらいを忘れない」が29.4%となっています。10年前の同様の調査と比較すると、「丁寧な指導」は52.4%から大幅に上昇しました。一方、前回は30%台だった「叱ってくれる」は17.6%、「情熱を持っている」も9.5%に下がっています。また、抵抗がある業務を尋ねる設問では、「指示があいまいなままとりあえず作業する」が、「どちらかかと言えば」も含め82.7%に達しているとのことです。
この記事を読んだ私の印象は「ひ弱さ」です。手取り足取り指導しないと自分では判断できないのか、また最近は叱られる経験が乏しいのか、「やさしさ」を優先的に上司に求める点もジェネレーション・ギャップを感じます。「自ら道を切り拓く気概」を持ってほしいと思うのは私だけでしようか。私が若い駆け出し社員のころ、10行くらいの文章の作成を命じられた際、何度も何度も突っ返されたことがありました。私はその上司のことを戦争映画のイメージで「まるで鬼軍曹のようだ」と言ったことが耳に入り、軍隊経験のあるその上司から「鬼軍曹というのは理由もなく部下をいじめる奴のことを言うんだ」とえらく怒られた経験があります。しかし結果としては文章を突っ返されたことも、怒られたこともその後の人生で大きな糧となりました。私は本当に部下を育成し伸ばそうという愛情からであれば、厳しく指導するのは当然だと思いますし、指導される側も角度を変えて理由をよく考えてみることが必要だと思います。
一方、別の記事に「新種ハラスメントの氾濫」というのがありました。それによると都内の人材会社が、昨年、47種類のハラスメントを発生の頻度や場面別にマッピングした分類表を初めて作成したそうです。本年も作成予定で、新型コロナを巡って差別的な言動をする「コロハラ」などを追加し、約50種類になる見通しとのことです。こういった最近の世相を反映し、加害・被害の相談が増えているようです。今や冗談一つ言うにしても回りの誤解を招かないよう目配りや気配りが必要な時代です。なお、同記事は「何でもハラスメントの流れが企業だけでなく、日本社会の成長を阻害している」と述べています。私もまったく同感です。

■暗雲垂れ込める世界経済:
1989年にベルリンの壁が撤去され、東西冷戦構造が解消し、世界では経済のグローバル化が順調に進み、インフレ率は低下し世界経済は年々発展を続けてきました。世界貿易額が世界のGDPに占める比率は1990年代は30%だったのが、2008年には51%を占めました。ところがその比率は2020年にふたたび4割台に戻っています。そのカギを握ったのが中国です。中国は文化大革命(1966~1976年)の終結後、鄧小平国家主席(当時)の改革開放政策により急成長を遂げました。そして1989年の天安門事件のあとWTOに加盟し、その後最近まで毎年2ケタ近い経済成長を達成しました。
しかし2018年10月4日にペンス米国副大統領(当時)の中国共産党一党支配を批判したことに端を発し、中国への警戒心が一挙に高まりました。当時、中国で語られたのが「60%現象」です。それは「ある国のGDPが米国の60%に届くと、米国はあらゆる手を尽くしてその国の力を削ごうとする」という歴史的に実証された教訓です。そういえばかつてのソ連、そして日本もそうでした。米国には自国への脅威に対する警戒心が根強いのは事実です。こういった観点から今後の世界経済は分断が避けられず、グローバル化の逆回転により、コスト削減を目指した生産地の最適化(SCM)が阻害され、物価上昇を生みインフレをもたらすことが懸念されます。

■プロ野球、ヤクルト・村上宗隆選手、「三冠王」達成おめでとう:
また一人若いヒーローが誕生しました。ヤクルト・村上宗隆選手がレギュラーシーズン最終戦、最終打席で歴代単独2位となる特大の56号を放ち、令和初の「三冠王」を獲得しました。22歳という若さで打撃主要3部門を独占するのは、1982年パ・リーグの落合博満(ロッテ)の28歳を抜く最年少記録です。さすがに記録達成に「あと一本」と迫ってからは、「打ちたい」という気持ちが強くなったせいか、観ていても「固さ」を感じました。しかし最後は開き直ったような思い切ったスイングだったと思います。
私はいつも思うのですが、プロスポーツというのはつくづく厳しい世界、衆人注目の下、結果が全てで誤魔化しが出来ません。これは企業経営者にはない厳しさです。

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