ブログ

2022年12月23日

ちょっと気になる記事・話題(73)

いよいよ今回が本年最後のブログ配信となります(1月6日再開を予定)。昨年7月1日の事務所開設から数えますと第73号です。いつもご愛読いただきありがとうございます。
本年を振り返りますと、サッカーワールドカップ2022での日本チームの活躍といった明るいニュースもありましたが、その一方では五輪の業者選定にまつわる汚職事件の捜査が進行中です。このように総じて暗くイヤな出来事が多い年でした。思いつくままに振り返り、いくつかについて述べたいと思います。 

■新型コロナウイルスの感染拡大:
3年目に入った新型コロナウイルス感染は、100年に1度と言われるような世界的な疫病災害(パンデミック)ですが、相変わらず断続的な波状攻撃が止まず、今や第8波に突入しています。我が国は世界水準と比べ衛生環境はよいし、医療体制も整備されています。その上、国民は政府の方針に従いマスク着用を励行しています。にもかかわらず感染が収束しないのは「なぜ」という気がします。
やはりどこかに行政上のシステム障害があるのではないでしようか。また国民の意識やマスコミの論調も、感染が拡大し始めた約3年前は例え数名でも大きく取り上げられ緊張が走りました。ところが今は馴れっこになり、1日の感染者数が20万人を超えても「あっそう」という感じです。本当に「馴れ」というのは怖いものです。
一方、中国では感染発生当初から、都市封鎖によるゼロコロナ政策に固執してきました。ところが不便な生活を強いられた国民の緩和要求が、反政府・反共産党デモに転じる兆しを見せ始め、天安門事件の再来を恐れた政府は、医療体制が整わぬまま突然、12月初旬、政策転換(規制緩和)しました。今後は規制緩和による経済効果を感染拡大によるマイナス影響が上回り、中国社会・経済の混乱が長期化することが懸念されます。 

■ロシアのウクライナ侵攻:
本年2月24日に始まったロシアのウクライナ侵攻は歴史に残る暴挙です。もともとロシア側にはこの戦いはプーチンが勝手に掲げた大義しかありませんでした。一方ウクライナ側としては「侵略から祖国を守る」という正義があります。ロシアが一番頼りにしている中国でさえ表面的には理解を示すものの、実際は一線を画しており、ロシアに「早く何とかしろ」と促しているようです。
日本が戦った太平洋戦争は実質3年9カ月続き、最後は広島・長崎に原爆が投下され、日本はポツダム宣言を受け入れ終結しました。ウクライナについては戦況は膠着状態にありますが、双方とも領土について妥協しない・出来ない状態にあります。このたびゼレンスキー大統領は自ら訪米し、更なる援助を要請しました。今やウクライナでの戦いは米国の代理戦争の様相を示しており、ウクライナが「戦い抜く」という不屈の姿勢を貫く限り、米国は今後とも援助を続行するでしょう。そのためかなり長期にわたり消耗戦が続くことが懸念されます。 

■安倍・元総理、暗殺事件:
7月8日の安倍元首相の銃撃事件も衝撃的でした。この事件がなければ統一教会の実態があぶり出されることは、おそらくなかっただろうと考えると、実行犯は期せずして社会の暗部という、「パンドラの箱」を開けたことになります。犯人は来年1月10日を期限とする鑑定留置にありますが、今後の司法判断が注目されるところです。 

■日本の労働生産性は27位:
日本生産性本部がこのほど発表した2021年の日本の時間あたり労働生産性は49.9ドとなり、OECD(経済協力開発機構)に加盟する38ヵ国中27位となりました(2020年は26位)。米国(85.0ドル)の約6割に止まり、エストニア(51.0ドル)やラトビア(48.6ドル)とほぼ同じレベルです。一方、1人あたり年間労働生産性は8万1510ドルで38ヵ国中29位と1970年以降で最低ランキングとなりました。製造業の生産性は加盟国中18位でした。製造業の生産性は2000年には先進国でトップでしたが、その後低迷し2015年以降は16~19位で推移しています。
その他の指標を見ても我が国の国力の低下が著しくなっています。今や「三流国」の部類に入ります。政府も行政も国民もその実態を謙虚に受け止め、今後の復権を目指し、短期・中期・長期の観点から立て直しを考えねばなりません。 

《追記》今年1年、ホームページにアクセスいただき心からお礼を申し上げます。今後とも自らの人生経験に基づきコメントしていきたいと考えています。本年も残り少なくなりました。そして今週末はクリスマス。
時節柄、くれぐれもご自愛の上、楽しい年の瀬と、輝かしい新年をお迎えになりますよう心より祈念申し上げます。 ありがとうございました。

その他のブログ