先週の金曜日(2月23日)は天皇誕生日の祝日でブログの発信もお休みでした。従って2週間ぶりの配信ですが、その間に月が変わり今日から3月。どんどん月日が流れていきます。人生が過ぎる体感スピードは年齢にkm(キロメーター)を付けるようなもので、年齢とともに速度が加速する感じです。私の場合は体感時速81kmです。
しかし一日は24時間、一年は365日、これは大人から子ども、そして地位や貧富等に関わりなく万人平等です。それをどのように実りあるものにするかは各人に委ねられています。とはいうものの、それぞれが置かれた立場で様々な制約があるのが現実ですが、可能な限り年齢に関わらず自己実現に向かって歩み続けたいものです。
さて、このところ雨が多く、気温の変動も大きい日が続いています。気象庁によると今年は冬型の気圧配置が長続きせず、全国的に気温が高めに推移し、北海道を除いて平年より積雪が少ない地域が大半とのことです。そのため近畿一円のスキー場が雪不足で苦境に陥っていると聞きます。また今年6~8月の天候見通しによると地球温暖化に加え、南米ペルー沖の海面水温が上がるエルニーニョ現象の影響で、全国的に気温が高くなり、猛暑日が増えると予想しています。因みに昨年の夏の平均気温は平年を1.76度上回り、1898年の統計開始以降で最高を更新しました。今年の夏の気温がこれを超えるかどうかは目下のところ不明とのことです。また、来年4月13日から10月13日の6ヵ月間開催される大阪・関西万博も猛暑が気になるところです。
次に、今年夏のパリ・オリンピック出場を賭けた、女子サッカーのアジア最終予選・日本対北朝鮮の第2戦が2月28日、国立競技場で行われ、日本女子代表(なでしこジャパン)は2対1で接戦を制し、2大会連続6度目の出場を決めました。私もテレビ観戦をしましたが、2点を挙げた攻撃もさることながら、1点リードで迎えた前半終了間際、相手の球をゴールライン上でセーブしたゴールキーパー山下の超好プレーは試合の流れを大きく引き寄せました。チーム一丸となっての勝利でした。おめでとう、なでしこジャパン!
■■最近想ったこと・注目したこと:
■新しい紙幣、本年7月に発行開始:
今回の紙幣のデザイン刷新は20年ぶりです。これまでも偽造防止の観点から20年程度のサイクルで刷新されてきました。今回の紙幣刷新を政府が発表したのは2019年4月でした。当時の麻生財務相が記者会見で「明治以降の文化人や経済人から選ぶとの考えに沿った」と主旨を説明しました。偽造防止の観点から精巧な写真が現存していることも考慮したとされています。登場人物は、①1000円札は野口英雄→北里榮三郎(日本の近代医学の父と称される)、裏面は葛飾北斎作「富嶽三十六景(神奈川沖浪裏)」、②5000円札は樋口一葉→津田梅子(津田塾大学の創設者、女性の英語教育に注力)、裏面は藤の花、③一万円札は福沢弥諭吉→渋沢榮一(日本の資本主義の父と称される)、裏面は東京駅舎。
なお、新紙幣のサイズは変わらず、発行後も2000円札を含め、現行の紙幣は使用できます。ATMや自動販売機などを新紙幣の対応型に改修する必要があり、その費用を考えると小売業界が一段とキヤッシュレスに移行すると思われます。
日銀の調査によると我が国は家計の金融資産に占める現預金の比率(2023年)は54.2%と米国(12.6%)、ユーロ圏(35.3%)と比較して現金志向が非常に強いのです。そのため紙幣の流通量も多く、国際決済銀行(BIS)によると、2021年の流通額は名目GDPの20%を超えていました。米国や英国は10%を下回っているとされています。その一因としてタンス預金の存在があります。推計によると国内のタンス預金残高は昨年末現在で59.4兆円存在していますが、残高ベースでは2023年1月をピークとして減少しています。この傾向は20年前の貨幣切り替え時にもみられました。新券発行を前にしてタンス預金を取り出し、別の金融資産に移動させる動きです。旧券が使えなくなることを心配している可能性もあります。仮に20年前と同様に、タンス預金が7.5%減少すると、4兆5千億円程度の資金が動くことになります。この資金が毎月の物価高に起因する家計の赤字補填に使われる一方、株式や金市場に流れ込みこのところの相場上昇の一因になっているように思われます。
最近は通貨でもビットコイン(分散型暗号資産、ウラで北朝鮮やロシアが暗躍とされる)といったデジタル通貨だとか、債券でも仕組み債やシステムが複雑な金融商品が出回っています。利益をもたらすこともあれば思わぬ損失を被るリスクもあります。また、電子マネーやネットを使った犯罪も増えています。被害に遭わないためには、「渡る世間は鬼ばかり」のつもりで、よく分からないものに手を出したり、うまい話に乗らないことです。
■昨年の出生者数(外国人含む速報地)、75万8631人:
昨年の出生数は前年比5.1%減で、減少ペースは想定より速く、この傾向が続くと2035年には50万人を割ります。これは過去最少で第一次ベビーブーム(1971~1974年)の出生数が各年約270万人に達していたことを考えると隔世の感がします。
国立社会保障・人口問題研究所が昨年公表した最新の「将来推計人口」によると、現在は約1億2399万人(2023年)の人口が、2070年には9000万人を下回る一方、総人口に占める65歳以上の割合、即ち高齢化率は39%に達します。少子化の背景として長時間労働や低収入等様々な要因が挙げられ、子育て支援や育休の必要性が指摘されています。しかし主因は「将来への不安とか、女性への差別」といった、もっと根深いところにあるように思います。私は若い人たちは現在の日本のように閉塞感に溢れ、「衰退途上国」とまで称される国から抜け出し、発展を続ける世界の「新興国」に活躍の場を拡げるのも選択肢の一つだと考えます。
なお、隣国・韓国は我が国よりさらに少子化が深刻です。同国の人口は5174万人(2021年)ですが、昨年の※合計特殊出生率は0.72まで下がりました(我が国は1.26)。前年を下回るのは8年連続で、1970年以降の統計で最も低く世界でも異例の「超少子化」が続いています。このままでは約50年後に人口が2022年比で3割減る一方、高齢者(65歳以上)の比率が現在の17%強から48%に増加し、労働力の確保や社会保障、徴兵制に深刻な影響を及ぼすことになります。なお、韓国は女性差別が強く、学歴社会、競争社会とされることが少子化の背景として指摘されています。
※合計特殊出生率:「15~49歳までの女性の年齢別出生率を合計したもの」で、一人の女性が仮にその年次の年齢別出生率で一生の間に産むとしたときの平均子供数に相当する。因みに人口を維持するのに必要な合計特殊出生率は2.07とされる。