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2024年03月08日

ちょっと気になる記事・話題(127)

今年のさくらの開花は最近の天候が初夏のように暖かかったり、真冬の寒さに戻ったりで予想が難しいようですが、東京のソメイヨシノの開花は来週末頃のようです。
そうなると花見ですが、思い出すのは前職時代、今から28年前の4月3日、東京都内・上野公園での満開の夜桜見物。開花と満開の日にちにはズレがありますが、この30年の間に温暖化による影響が読み取れます。その夜、参加者一同が車座になって花見酒を楽しんでいたところを、全国紙の一社のカメラマンが撮ってくれた写真が、翌日の朝刊の第一面に掲載されました。それを見た方々から早速電話がありました。撮られる瞬間、咄嗟に取引先のビール缶を握ったことを憶えています。
さて、お酒といえば私は以前は「酒が好きで強い」と思っていました。実際に若い頃はウイスキー一本を空にしたこともあり、はしご酒もしばしばありました。しかし最近は自分は本当は「酒が好き」というより、「酒を飲む雰囲気が好きなんだ」と思っています。
かつてブータン王国の名誉領事を務めていた時、同国国王夫妻が国賓として来日された際に、宮中晩さん会という得難い経験をさせていただき、またインドやブータンの首相が公賓として来日された際には、首相公邸での首相(当時は安倍総理)主催による歓迎夕食会にも出席させていただきました。そういった場での酒は周りの方々との会話に集中するため、「酒を味わう」というよりいつの間にか「流し込んでいる」という感じでした。従って量的には結構飲んだように思います。
なお、私は「独り酒」は自宅での偶の晩酌以外はなく、もっぱら居酒屋風の店でワイワイ・ガヤガヤやるのが好きです。これまで酒屋の軒先での「立ち飲み」や、高級料亭でも飲みましたが、酒はどこで飲んでも味は同じで、場所により値段が違うだけです。私にとって酒はコミュニケーションの媒体ですから、前職時代の現場での督励会では「一人当たりの単価を下げ、一人でも多くの人達を呼ぶように」が私の主義でした。 

■■最近想ったこと・注目したこと:
■米国大統領選挙、共和党候補にトランプ氏指名が確実:
今月5日、本年11月5日が投票日の米国大統領選挙の共和、民主両党の指名候補争いの天王山とされる、「スーパーチューズデイ」が全米各地で行われました。このうち15州で争われた共和党ではトランプ前大統領(77歳)がヘイリー元国連大使(52歳・女性)に圧勝しました。正式決定は7月15日の全国大会ですが、ヘイリー候補が指名争いから撤退を表明したことからトランプ氏の指名獲得が確実です。
個人的にはヘイリー候補にもう少し頑張って欲しかったと思いますが、知名度が低かったことと、勢いをつけるはずだった初戦のアイオワ州党大会で予想に反して、後に指名争いから撤退したデサントス候補(フロリダ州知事)の後塵を拝し、3位に沈んだことが大きく影響しました。トランプ氏の大統領選への出馬の可否についての最高裁判決への期待も砕かれ、大口献金者にも見放されたことが撤退表明の背景です。ただ、ヘイリー候補への無党派層の支持はかなり高く、4年後の次期大統領選挙の共和党の有力候補に踏みとどまったことは間違いありません。
一方、民主党の方は再選を目指すバイデン現大統領(81歳)が指名確実の情勢です。これまでマスコミの話題はもっぱら劇場型の予備選を繰り広げる共和党に向けられてきました。いよいよこれからは4年前と同様、バイデン氏とトランプ氏の直接対決がスタートします。
なお、バイデン氏には「何としてもトランプを大統領にさせたくない」という執念があります。ただ再選に向けての最大の敵はトランプ氏もさることながら「高齢」です。米国民の大統領にするイメージは「強い大統領」です。従って弱々しさを見せたり、病気に罹ったり、ちょっと転んだりしても選挙戦には致命的となります。
片やトランプ氏の方は連邦議会占拠事件を始め90を超える訴訟案件を抱えており、もし大統領選に敗れれば政治生命を失うどころか、下手すると監獄行きです。だから必死です。トランプ氏には岩盤的というか狂信的な支持層が存在し、もし僅差で敗れた場合、ひよっとすると前回と同様敗北を認めないことが考えられ、一段と社会を分断させることになりかねません。そしてもし勝利した場合には今まで自分をないがしろにした相手にリベンジ(復讐・粛清)することが懸念されます。国際協調にもあまり関心がありません。自国主義で標語はMAGA(Make America Great Again!)です。欧州諸国もそういったケースを想定し準備を進めています。日本に対しても防衛・通商面で要求が厳しくなり大きな影響が生じるでしょう。トランプ再選を密かに期待しているのはプーチン大統領くらいです。トランプ氏は偏執的でプーチン氏とか習近平国家主席、北朝鮮の金総書記のような独裁者願望が強く感じられます。こういったタイプへの対応にはケミストリーが合うかどうか(相性の問題)が大きく左右します。その点で故安倍首相は在職中、非常にうまく折り合いをつけ諫言も厭いませんでした。現存する日本の政治家では誰が適任でしようか。
なお、大統領選の死命を制するのは無党派層の動向です。最近の世論調査によるとこの点ではバイデン氏が僅差ながらリードしているようです。今はトランプ氏が注目の的ですが、私は最後は米国民の民主主義の在り方に対するバランス感覚が機能することに期待しています。ただ、やはりバイデン氏の年齢と健康状態が気になります。 

■昨年の運転免許証の返納382,957件:
警察庁によると、2023年の交通事故死者数は2678人(前年比68人増)となり、8年ぶりに増加しました。一昨年まで3年連続前年比減が続きましたが、コロナ禍に対する行動制限解除も増加要因として挙げられます。因みに過去最大の年間死者数は1970年の16,765人でした。それに比べ現在はほぼ1/8に減っています。昨年の全都道府県別のワーストは大阪府で148人、次いで愛知県145人。東京は136人。死者の54.7%にあたる1466人が65歳以上でした。この比率は毎年ほほ同じです。
一方、昨年、自主返納された免許証件数は382,957件(前年比65,519件減)で、2020年以降4年連続の返納減となりました。75歳以上の返納が全体の約68%を占めています。東京・池袋で高齢ドライバーが母子をはねた2019年の返納件数601,022と比べますと半分以下です。現在75歳以上の免許保有者数は7,282,757人(2023年末)存在しますが、今後「団塊の世代」(1947~1949年生まれ)の影響で増加が見込まれます。安全意識の高揚とともに、完全自動化を含む、より安全な車の開発と運転を不要とするライドシェア等の充実が求められます。同時に「転ばぬ先の杖」ともいいます。事故は一瞬に起こります。危うさを感じる高齢ドライバーには、事故の未然防止の観点から免許証返納を勧めるべきと考えます。

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