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2025年11月28日

ちょっと気になる記事・話題 (182)

いよいよ来週月曜日は12月1日、師走に入ります。毎年のことですが、今年も何となく過ぎ去ってしまいそうで悔いが残る気分です。その上、この時期になると「喪中のご挨拶」が毎日のように届きます。以前はご両親が殆どで、「子の務めを果たされご苦労さんでした」といったところでしたが、最近は友人・知人ご本人の訃報が増え、共に過ごした青春時代を思い出し、人の世の無常を感じさせられます。
センチメンタルな話から話題を変え、先週末、誘われて初めて鈴鹿サーキットに行ってきました。初日の行程は大阪・近鉄「難波駅」から約1時間20分で津駅に到着し、それから周辺を観光(津観音、専修寺・高田本山、河内渓谷)、宿は榊原温泉(三重県津市)に取りました。そして翌日は車で約1時間の鈴鹿サーキット場に到着し、JAF鈴鹿グランプリ決勝を観戦しました。このレースはオープンホイールタイプのフォーミュラカーを使用した四輪レースで、フォーミュラ・ニッポンを引き継ぐ形で2013年にスタートしました。レースは全長5.807kmのコースを通常は26周します。目の前を新幹線「のぞみ」とほぼ同じ時速300km(=秒速83.33m)の猛スピードで、ものすごい爆音を響かせ疾走するレーシングカーを観ていると、病みつきになるのも分かるような気がしました。なお、鈴鹿サーキット場はテーマパークやホテル、遊園地などを含む複合施設で、敷地面積は東京ドーム47個分の広さとのことです。大人も子供も楽しめることから、当日はすごい人出でした。一方、サーキット場の喧騒からちょっと離れると、地方の過疎化を肌身で感じました。 

■■最近想ったこと・注目したこと:
■「直撃ニッポン塾」例会に出席:
今月の直撃ニッポン塾(11月26日)のゲスト・スピーカーは石破前総理でした。スピーチの中で前総理は386日の在任中に取り組んだこととして、①自衛官の処遇改善、②米国トランプ関税への対応、③最低賃金引き上げ、④ 防災庁(防災省を目指していたが)の実現による防災対応窓口の一元化、⑤農業政策(生産調整)の転換、⑥関西万博の成功、⑦「戦後80年所感」について言及されました。
篠原塾長から、「10月1日に内閣が発足して10月9日に解散、そして10月27日に衆議院議員選挙を実施し、結果は惨敗。結局これが政権の足を引っ張ったのではないか。なぜあの時点で解散・選挙に踏み切ったのか」と問いました(実は私も同じ質問を用意していたのですが)。
これに対して前総理は「自分としてはあの時点で解散・総選挙はやりたくなかった。しかし周囲の圧力が強く、このままでは自民党が割れることを懸念した。いずれにせよ最終的には自分が決断したのだから、すべての責任は自分にある」との答えでした。
随所に志半ばで政権の座を降りた無念さを感じ、私はふと生き様を尊敬する山本五十六・元日本帝国海軍連合艦隊司令長官が残した、「男の修業」を思い出しました。それは「苦しいこともあるだろう。言いたいこともあるだろう。不満なこともあるだろう。腹の立つこともあるだろう。これらをじっとこらえてゆくのが男の修業である」。もちろん時代は変わり、今や憲政史上初の女性総理大臣が誕生しているのですから、これは男性のみならず、女性にとっても共有すべき「人間の修業」ではないでしょうか。
■台湾問題について思うこと:
11月24日(日本時間)、トランプー習近平電話協議が中国側からの要請により行われたことが報じられました(約1時間)。その中で習主席は「台湾の復帰は戦後国際秩序の重要な構成部分だ」と強調したそうです。これは明らかに11月7日の衆議院予算委員会での高市首相の「台湾有事と日本の存立危機事態を結び付けた発言」を意識したものです。その機を捉えトランプ大統領にダメ押しした格好です。なお、中国はトランプ大統領のTACO(Trump always Chickens Out)と功名心を見透かしています。一方、トランプ大統領は、以前は中国を格下と考えていたようですが、最近は関税問題やレアアース輸出規制等を通じ手ごわい相手に見方を変え、対決より融和・共存を目指している節があります(それによりロシアとの分断も目論む)。その証として「来年4月に中国側は同大統領を中国・北京に招待し、その返礼として米国側は2026年後半に、習近平国家主席を国賓として迎える」ことを含め、頻繁に意思疎通する重要性でも合意したと自ら発信しています。そして米中会談の翌日の11月25日、トランプ大統領からの申し出により、高市首相との電話会談が行われました(約25分)。その中で米国側の報道では、同大統領は首相に「台湾問題について発言を抑制するよう求めた」と報じられています。日本側は否定しており真相は分かりませんが、会談のタイミングから考え、米国側が何らかの形で自制を求めても不思議ではないと思われます。これは中国側の作戦通りです。これで台湾問題について日本が口を挟むことは事実上制限され、首相の信念に基づく「靖国参拝」の実現も難しくなりました。また、強大な軍事力をバックにした中国の戦狼(せんろう)外交が今後一段と強まると考えられます。トランプ大統領がお得意のディールに基づき、米中間で日本の頭越しに対話が進む中で、我が国の立ち位置をどう図るかが大きな課題です。
■我が国の経済力の低下を憂慮:
IMF(国際通貨基金)が発表した最新の世界経済見通しで、2030年の日本の名目国内総生産(GDP)は推計で5兆1198億ドル(約775兆円)としています。我が国は2025年の世界順位では米国、中國、ドイツに次ぐ4位ですが、5年後の予測ではインド、英国に抜かれ6位に転落することになります。こういった見通しの背景には円安要因があり、GDPをドル換算する場合に大きく影響しています(コロナ禍以降、3割程度目減り)。
なお、日本のGDPが世界に占める比率は1985年には10%を越え、米国に次ぐ2位でした。それが2024年には4%を下回りました。このように日本経済は往年の存在感を失いつつあります。
因みに、インドは旺盛な個人消費と内需を取り込もうとする企業の設備投資が支えとなり、2026年以降、年率6%台の実質成長率で推移する見通しです。英国は人口は約6900万人と日本の半分程度ですが、移民によって人口が増加し、2025年以降の実質成長率は年率1.3~1.5%で推移し、日本の年率0.5~0.6%を上回ると予想しています。
また、IMFは人工知能(AI)ブームの崩壊や、米国などで広がる移民制限が世界経済の成長を押し下げるリスクにも警鐘を鳴らしています。更に世界経済は現在、保護主義による分断が進みつつあります。
こういった中で、これといった天然資源を有せず、自由主義経済の恩恵の中で発展してきた我が国が、今後どのような方向に活路を見出し、国力の再興を目指すか、今まさに衆知を結集することが必須です。私見では補助金バラマキのような対症療法ではなく、世界に通用する人材の育成といった地道な政策に加え、思い切った外科手術(産業構造改革)が必要と考えます。もちろん「言うは易し、行うは難し」ですが、我が国に於いてこそトランプ型の「創造的破壊」が求められているように思います。

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