
皆さま、新年明けましておめでとうございます。今年のお正月は地方によっては大雪で大変だったところもありましたが、私が在住する阪神間は穏やかな好天に恵まれました。今年が平和で穏やかな一年であることを心から願っています。
なお、私は元旦には毎年恒例にしている近所の神社に初詣し、2日は日帰りツアーで久しぶりに奈良へ行きました。午前10時、JR大阪駅から臨時特急「まほろば号」に乗り、JR奈良駅まで1時間弱です。到着後、奈良公園内にある奈良ホテルへ向かいました。同ホテルは明治時代を代表する建築家・辰野金吾が関わり、1909年の創業です。メインダイニング(三笠)でワインを嗜みながら、お正月・フレンチコースをエンジョイしました。なお、1935年にアインシュタイン博士が来訪した際に弾いたピアノがこのホテルにあります。食事の後、薬師寺に向かい国宝・東塔、並びに同・金堂本尊(薬師如来・日光菩薩・月光菩薩立像)に拝願の後、厄除けの護摩祈祷を受け帰路につきました。そして9日は恒例の関西経済連合会の新年祝賀会が開催され、今年は年男として破魔矢を頂戴し、午年生まれを代表して乾杯の挨拶をいたしました(以上、写真添付)。
さて、今年は「午年」、私にとって7回目の「年男」です。しかも今年は60年に1回の「丙午(ひのえうま)」です。我が国では「丙午生まれの女性は気性が激しい」という言い伝えがあり、出産を避ける傾向が統計でもはっきり出ています。因みに前回の丙午(1966年)の出生数は前年比46万人減の136万人でしたが、翌年には193万人(前年比+57万人)に回復しました。一方、ここ数年の我が国の出生数は年間70万人を下回り人口減少が続いています。今や時代は変わったとはいえ、迷信の影響が出ないことを願っています。
次に、話題をもう一つ。5日の東京都・豊洲の魚市場の初セリで、青森県大間産クロマグロ(243kg)が、過去最高額の5.1億円で落札されたとのこと。それにしてもマグロ1匹の値段が、昨年の東京23区の新築マンションの平均価格の3~4倍、そして日本人の平均年収の100倍を超えるとは、世の中一体どうなっているのでしょうか。落札者の主目的は話題提供(宣伝)でしょうが、最近の「カネがすべて」といった風潮、格差の拡大、倫理観の低下等、どこかおかしいように感じます。高市さん、何とかしてくださいよ!
■■今年想ったこと・注目したこと:
■ユーラシア・グルーブがウイルス指摘する今年の10大リスク:
今年の世界経済はトランプ関税の後遺症は残るものの、ひとまず底堅く推移しそうです。OECD(経済協力開発機構)は、今年の世界経済成長率について、前年から0.3ポイント低下し、2.9%と予測しています。米国が約1.7%、独仏などユーロ圏は約1.2%、日本は約0.9%の見通しとしています。そして中国については、不動産不況からの脱却に未だ道筋が見えず、成長率は4.4%に止まるとしています。
なお、国際情勢分析を専門とする米国の調査会社ユーラシア・グループは1月5日、本年の「世界10大リスク」を発表しました。それによると①米国の政治革命、②「電気国家」中国、③トランプ版モンロー主義、④包囲される欧州、⑤ロシアの第2の戦線、⑥米国式国家資本主義、⑦中国のデフレ、⑧ユーザーを食い尽くすAI、⑨USMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)のゾンビ化、⑩水の武器化、でした。因みに昨年の予想の上位5位は①深まるGゼロ(無極化)世界の混迷―大国によるリーダーシップの空白、②トランプの支配、③米中決裂、④トランプノミクス、⑤ならずもの国家のままのロシア、でした。
相変わらずリスクの殆どは、トランプ米国大統領の政策と資質に直接・間接的に関連しており、今年も同大統領の言動に世界が振り回されそうです。
■米軍、ベネズエラに対して軍事作戦実行:
米国は1月3日未明、陸軍の精鋭部隊「デルタフォース」と航空の特殊作戦部隊「ナイトストーカーズ」を使い、南米ベネズエラの首都カラカスなどを地上攻撃しました。そして同国の反米左派・マドゥロ大統領を拘束し、ニューヨークに移送した上、同市内の拘置所に収容したと報じられています。同大統領は第一次トランプ政権下の2020年、麻薬を米国に流入させた罪などで起訴されており、犯罪者として公判が始まりました。
なお、私はニューヨークにて勤務していた1979年に、一度だけベネズエラの首都カラカスを訪れ3日間滞在したことがあります。ニューヨークから南へ飛行機で約5時間です。当時勤務していた会社からの指示で、ベネズエラの市場調査に行ったのです。そしてある商社の駐在員とともに カラカスから飛行機で約1時間のマラカイボを日帰りで訪れました。同地があるマラカイボ湖の周辺には世界有数の大規模な油田があり、随伴ガスを燃やす煙突が炎を上げ林立していました。そして至る所に極左ゲリラの襲撃に備えるチェック・ポイント(検問所)があり、その都度、有名な革命家チェ・ゲバラに似た兵士数人に囲まれ、マシンガンを構えながら誰何(すいか)された時はさすがに不気味でした。カラカスに戻った時はホッとした記憶があります。当時のベネズエラは民主主義国家で、石油価格の高騰で潤い、カラカスは「南米のパリ」と呼ばれるほど豊かでした。そして滞在中は片言のスペイン語を駆使しながら、同国特産のラム酒や肉料理を堪能しました。
さて、今回の米国の作戦はかなり以前から綿密に練られていたようで、警告や交渉では埒が明かないと考えた米国政府が、軍事行動に踏み切ったようです。そして米国は正当性を主張していますが、ロシアや中国といったベネズエラと関係緊密化を図っていた国々の非難はいうまでもなく、周辺国を始め世界各国から国際法違反の声が上がっています。しかし今回の軍事行動は米国としては、昨年12月に発表した2025年版・NSS(国家安全保障戦略)に沿ったものです。即ち、米国の国益を優先(トランプ・モンロー主義→最近ドンロー主義に改称)し、中南米を中心とした「西半球」への対応を重視する基本戦略の一環なのです。ただ今回の軍事行動で米国はロシアのウクライナ侵略、そして将来ありうる中国の台湾侵攻に対し、その正当性を否定することが難しくなったといえます。そう考えると、特に中国は内心ではほくそ笑んでいると思います。
なお、公表されている通りトランプ大統領の本年4月の訪中が実現し、ディールにより表面的にせよ宥和路線が継続すると、国会での「台湾有事」発言で中国に付け入るスキを与えた高市政権は、対中関係で難しい立場に置かれます。そして中国は一段と周辺国に攻勢を強めてくると思われます。
■昨年の交通事故死、過去最少の2547人:
警察庁によると、昨年の全国の交通事故死が前年比116人減の2547人と、統計が残る1948年以降で最少となりました。これはこれまでの最悪記録1970年の16,765人と比べ85%減です。要因として安全運転、特に飲酒運転禁止の徹底や、高齢者の免許証の自主返上が果たした役割が大きいと考えられます。
なお、死者数2547人のうち、65歳以上の高齢者は1423名(前年比90人減)で全体の56%を占めています。また都道府県別のワースト3は、神奈川(139人)、東京(134人)、北海道(129人)でした。最少は鳥取と島根(各17人)でした。
因みに米国でも交通事故死は減少傾向にありますが、それでも年間4万人近い人々が亡くなっています。